英会話の脱初心者を目指すなら1日30分中学英語を復習しましょう

外国語学習の基礎

こんにちは。

白髪老師のサバ男です。

外国人に日本語を教えています。

日本語はほぼ日本国内でしか使われていない言語です。

日本に縁のない外国生まれの人は、わざわざ自分で勉強しない限り日本語に接する機会はありません。

そんな日本語初心者の彼らが日本語の日常会話レベルに達するまでの時間は、概ね600時間程度になります。

もちろん個人差はありますが、1日2時間程度で1年かからない計算です。

日本語はマイナー言語ですから、スタート時点ではあいさつ程度の知識しかありません。

それでも1年でなんとかなるレベルまで到達します。

一方で、英会話初心者の日本人が日常会話レベルの英語を話せるようになるには、もっと少ない時間、1日30分程度を半年くらい継続することで大丈夫だと考えています。

これからお話していきますね。

外国人向け日本語教育は会話力の向上が目的

外国人に日本語を教える場合、初級のレベルではレッスンの進め方はある程度決まっています。

何よりも会話力の向上。

導入→練習→定着の確認です。

これを学習項目ごとに繰り返していきます。

詳しくはこちらのページでまとめていますので、ご覧ください。

日本語を学ぶ外国人がスムーズに話せるようになる理由

多くの外国人にとって、日本語はなじみのない言語。

初めて学習する表現を理解するための導入部分は日本語教師の腕の見せ所です。

導入時に間違って理解されてしまうと、あとの軌道修正が大変ですから。

英会話が苦手な人が多いのは受験英語が影響しています

導入の大事さは英語も同じなのですが、日本人は義務教育時に導入の過程は済んでいます。

そのぶん、日本人が英語を話せるようになるまでの時間は短いはずです。

それなのに、旅行会話ですら四苦八苦する人は少なくありません。

その理由は、義務教育で学ぶ英語はどうしても受験英語の影響を受けるからだと思います。

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話す方法にフォーカスする日本語教育と違うところはここでしょうね。

受験英語の最大のマイナス点は、日本語で考えてそれを英語に翻訳することでしょう。

英文和訳・和文英訳が受験勉強の基本ですから。

ベースは日本語になっています。

スーパーコンピューター並みの計算力で瞬時に切り替えられるなら日本語→英語も可能でしょうか、普通は無理ですよね。

英語は英語で考えて、理解するようにならないと会話になりません。

これをなんとかするのは練習しかありません。

practice

いわば、自己流で始めたスポーツで妙な癖がついているようなもの。

優秀なコーチについて正しいフォームに直してもらう必要があります。

そしてその練習は、脱初心者としては1日30分が妥当だと思っています。

練習内容は中学英語で行いましょう

初心者のレベルは、CEFRでいうとA2レベルまでの人。

日本では中学校で学ぶ英語のレベルです。

つまり中学校の英語表現を自由自在に操ることができれば、初心者は卒業です。

よく「中学英語で英語ペラペラ」みたいなタイトルの書籍がありますが、大げさでなく本当のこと。

実際、初心者向けの英語の文法学習書として世界的なベストセラーとなっている「Basic Grammar in Use」はA2の一つ上のB1レベルまでカバーしていますが、ほぼ中学校で学ぶ内容です。

そこで中学校の英語を復習しようという企画の本が結構発売されていますが、それを買う前にちょっと。

確かに中学校で学ぶ英語のレベルは初心者卒業のレベルですが、授業で学ぶ英語は受験のための英語であることを忘れてはいけません。

中学校の英語そのものの復習は受験英語の復習、つまり日本語と英語の往復作業になってしまいます。

英会話の脱初心者を目指すのであれば、別のアプローチが必要です。

それは表現ごとの例文の徹底的なリピート練習と代入練習の繰り返しです。

例えば、「have to」の練習をするとします。

どのテキストでも例文が掲載されていますよね。

まずそれをリピートして覚えます。

その後で、「have to」のあとの動作「study English」「get up at six」などの状況を考えて文を作って、覚えます。

それから覚えた文を否定・過去・過去否定・疑問などに変換してすぐに口からでてくるまで繰り返し。

日本語の文が頭に浮かぶ前に、英文が出てくるまでです。

例文の状況がイメージできる画像やイラストがあれば理想的ですよ。

1日30分の練習がいい理由とは

日本語で書かれたテキストでは、日本語の文を英語に直しなさいといった問題が掲載されているでしょう。

これを素直にやると、単なる中学校の定期テストの復習です。

とにかく日本語の文字を排除することです。

やることは中学校の英語の表現ですから難しくはないでしょう。

しかし、既に知っている内容だけに退屈なのは間違いありません。

新しいことを学ぶという刺激がありませんから。

だから、1日30分なのです。

30min

人間、退屈なことは長続きしません。

もし、すべての練習がミスなく終えられたら、その時点で切り上げてもいいと思います。

ただ、三単現のsをつけ忘れるとか、不規則動詞の活用が出てこないとか、細かいミスは必ず出てきます。

言うまでもなく、中学英語は基礎的な内容。

基礎をおろそかにしたら、その後の成長は望めません。

すべての中学英語の表現をノーミスで言えるようになったら、初心者卒業のレベルにあります。

そのためには、野球やテニスの素振りのように、ひたすら練習を繰り返すしかないのです。

まとめ

実際に会話となると、リスニングと発音の能力も必要になります。

特に発音は一人で練習するのはちょっと難しいです。

それでも、自分で正しい英文を作り出すこと、また聞き取れたら英文の意味が理解できるくらいの英語力がまず先です。

どんなに発音がきれいでも、意味不明な文では相手は理解できません。

逆に発音が不明瞭でも、ゆっくり話せばわかってくれる可能性は高いです。

いきなり高みを目指すのではなく、一つずつステップアップしていきましょう。

まずは1日30分。

中学英語の例文を使ってひたすら練習に励むことです。

先に紹介した「Basic Grammar in Use」のUnit数は116。

1日1Unitを消化すると、多少の停滞があるとしても半年足らずで終わります。

継続は力なり。

練習は裏切りません。

続けていけば、必ず英語は話せるようになります。

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